にゃんこ: 2010年10月アーカイブ

早くも今年、残すところ2ヶ月になりましたね。ついこの間まで暑かったのに・・・率直にびっくりです。さて、以前ちょこっと触れましたわが家の一大事についてようやく、ご報告したいと思います。

この9月の末に長女とらのすけに異変がありました。トラはとにかく院長のことが大好きで、院長が帰宅すると必ず一番に走っていってお出迎えするのですが、お出迎えしないようになりました。で、「あれ?」と思いつつも数日がたちましたら、今度は返事をしなくなりました。

tora.JPGトラは小さい頃から院長に呼ばれるとどこに居ても、何をしていても必ず返事をする子なのですが、いくら呼んでもじーっとこっちを見ているだけでした。元気も食欲もあるので普通なら特に気にもしないかも知れませんが、とにかくトラの「お出迎え」と「返事」が無いのは我が家ではかなりの異変です。

で、院長と二人で顔を見合わせて・・・

「再発・・・かも?」

 

とらのすけは2008年の2月に脳腫瘍の手術をしています。そのときの病理診断は「髄膜腫」です。人の脳腫瘍の中でも一番多いタイプの腫瘍で、猫にも起こります。症状は腫瘍のある場所によりますがトラの場合側頭部で、人なら「失語」といって呼びかけにこたえられない、とっさに言葉がでないなどの症状がまさにピッタリ一致しました。

で、MRI検査を受けに京都まで行ってきました。そうしましたらやはり「おそらくは再発・・・の、脳腫瘍」でした。前回の手術は幸い成功しましたが、今回はさらに奥深くに腫瘍が入り込んでおり、また年齢も16歳と高齢なので手術するかはすごく迷うところでした。人の髄膜腫の手術は最近よくテレビでもとりあげられますが、後遺症が残ったり出血で命にかかわることもある手術です。で、院長とよくよく話し合った結果・・・トラの体力なら十分手術に耐えられると判断し、二度目の手術を10月13日に行いました。手術の当日は院長も私も前回同様、執刀の緊張で食事がのどを通りませんでした。普段は難しい手術の時こそ、時間がかかるかも知れないのでしっかり食事するのですがね。

CIMG6663.JPG

今、トラは自宅で元気に過ごしています。

院長のお出迎えも、返事も毎日欠かさずしています。

髄膜腫はかたまりを取りきっても安心できない腫瘍です。再発率も高いです。でも、だからこそ、トラとの毎日をこれまで以上に大切に過ごしていきたいなぁとつくづく感じました。

まだちょっとおハゲがありますが、名誉の負傷。

高齢で難度の高い手術を乗り切ってくれたわが家の愛ムスメに感謝です。

ご心配くださった皆様、ありがとうございました。ひとまずは安心できそうです。